「座いっく」で夕食

 部屋に落ち着き、一風呂浴びて、夕食場所をネットで検索。このとき、ネットが遅いなと感じました。ちょうど混雑時間帯だったのかもしれません。

 金沢の近江町市場近辺の居酒屋さんを検索し、ホテルで貰った「ホテル近辺飲食店案内図」を参考にしながら、近くの居酒屋さんをチェック。

 金沢駅方面や香林坊方面まで行けばさらに選択肢は広がりますが、基本的に金沢の食事はどこでもおいしいと知っていますので、そこそこの評判があれば十分と考えます。

 また近江町市場の中には、5〜6軒、いわゆる海産物やお刺身のレストランがありますが、最近は名前が知れ渡ってしまい、どちらかといえば観光客向けの店が増えているような気がします。

 別にそれでも構わないのですが、この日は地元の人も行くような飲み屋さんに行こうと考えました。

 と言うわけで選んだのが、駐車場からこのホテルに来る途中にある「座いっく」という面白い名前の居酒屋さん。



 他にも焼き鳥屋さんとか純和食レストランとかがありましたが、ちょっと好みと違っているなと判断。というわけで早速メモ用紙と読書用の本、デジカメを持って出発。と言っても5分も歩きません。

 入り口はちょっと凝った創りになってしました。そこを抜けてドアを開けると、「いらっしゃいませ」という落ち着いた声が迎えてくれました。良く聞く、居酒屋さんの「いらっしゃ〜い!」という元気な声とはちょっと趣の違う、穏やかな声です。

 その声につられるように店内に入っていくと右手にカウンター。奥のほうにテーブルか座敷があるような雰囲気の落ち着いたお店です。

 時間が早いせいか、カウンターにお客さんは皆無。端の方の席に座り、先ずは生ビール。落ち着いたところでホタルイカの沖漬けを注文。富山名物ですが、いまどきが時期のようですからはずせません。

 ただ量が少ないので、次のつまみをどうするかとメニューを見ていたら、珍味のところに「ヌカフグ」というのがあったので迷わず注文。金沢ならではふぐ料理で、糠床の中にフグの身を漬けこんで、出来上がった身を薄く削ぎ切りにします。

 ちょっとしょっぱいのですが、お酒やご飯とよく合います。子どもの頃何回か食べたことがあり、今でも味の記憶が残っています。早速注文すると昔懐かしい味が口の中に広がって感激。

 思わず「おいしいですね。これを探していたんです」とご主人に声をかけると、そこからいろいろ話が発展。

 私の場合はカウンターでアルコールを飲みながら本を読むことが多いのですが、この日はご主人や奥さんといろいろ話をすることが出来ました。

 いつの間にかビールがなくなったので、今度はご主人お勧めの焼酎を一杯。これがまたコクがあってうまい。カレイの塩焼きや肉じゃがを思わず追加。

 話にも花が咲き、大満足。再び焼酎を追加し、最後にカニ雑炊でシメ。今回の旅行ではここの料理が一番良かったような気がします。料金も5000円近くになってしまいましたが、懐かしい味を堪能する子が出来ました。

 (食べるのと話に夢中で写真は撮影しませんでしたが、どれを食べてもおいしい店だと思います)

 なお、話に出たヌカフグを近江町市場でお土産として買って帰りたいのだがと相談すると、「買うんだったら真空パックのものではなく、樽に漬け込んであって底の方にあるものを選ぶといいですよ」という貴重なアドバイスをいただきました。

 実際その後近江町市場の鮮魚店を回ってみましたが、樽で漬け込んだものをその場で売っている店は限られているようです。一番大きな「大口水産」ならあると思いますよ、と教えてもらいました。

 というわけで大満足の夕食を食べ、あとは数分歩いてホテルの部屋です。



気多大社から巌門


2014年旅行記



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